パイロット シルバーン 龍 (旧型)

パイロットの名器、シルバーンです。

パイロットの万年筆は、どの万年筆でも日本語が書きやすいですが、このシルバーンも書き味が素晴らしい。

でも、まずは形から。

 

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この流線形がたまりません。美しい。いつまでも撫でていたい。スターリングシルバーなので、冷たさがなく、キャップをした状態で持っているのが心地よい。ついつい、手の中でニギニギしてしまいます。

ちなみに、持った時には見た目より軽く感じます。

 

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そして、細かく彫刻された龍。精密なエッチングによって「東洋の龍」が掘り出されています。美しいかと言われると「どうでしょう?」。かなり好みの差は激しそう。「冬木立」などであれば美しいと言えますが。しかし、シルバーン「龍」のレア度は高いです。なかなか、目にしません。美しいかはともかく、精密に龍が刻まれており、いい仕事がなされているなということを感じます。

 

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クリップは旧型なので、現在のパイロット共通の玉クリップではありません。実は私、パイロットの玉クリップのデザインがどうしても…。なので旧型にしたと言って過言ではありません。

 

さて、書くぞとキャップを外します。キャップは勘合式で「クッ」と外れます。嵌めるときは「パチッ」としっかり嵌ります。このしっかり感は、さすが日本製。

 

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そして現れるのが、特徴的なニブです。大型18金のはめ込み式のニブです。指の爪のようなニブ。見た目のインパクトもありますが、何と言っても書き味が最高の部類です。

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ペン先はお辞儀しています。お辞儀ニブというと、ペリカン140や400nnなどを思い出します。パイロットのポスティングもお辞儀していますが、ポスティングニブとは全く別物です。

シルバーンのニブの書き味は最高の部類と先ほど書きました。何が最高なのか。決して硬すぎない、けど柔らかすぎない、しかもスムーズ、でも先走りすぎない。日本語を一文字一文字しっかりと書くことができて、かつ書いていて気持ちがいい。しっかり感がありつつ、ガチガチしていない。「とめ」「はらい」「はね」がしやすいのに、スムーズ。

筆圧が弱くても書けますし、強めの筆圧もがっちりと受け止める。

くせになります、これは。

 

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また、キャップを尾軸に差した時のしっかり感がいい。安定しており、グラグラする感じが微塵もない。キャップをしないでも筆記できますが、キャップを差した時の方がバランスがいい。とても持ちやすく書きやすい。

持ったときは、見た目より軽く感じます。重さに委ねて文字をつらつらと書いていくのではなく、しっかりと「とめ」「はね」「はらい」をするのに最適な重さとバランスといって過言ではないかと。

 

シルバーンは新品も手に入りますし、かなりお勧めの逸品です。